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この記事にたどり着いたあなた、今は一旦ハーレーの購入は見送ったほうがいいかもしれません。もしハーレーを手放したい方は今がタイミングかも。
ただし、個人売買で手放そうと考えているのであれば、業者と同じ価格で出しているといつまで経っても売れないでしょう。実際そういう出品者を見かけます。個人が保証も整備も付けないで、業者と同じ価格で売れるわけありません。個人売買の安く自己責任で買えるメリットが消えてしまう価格は、出品者だけにしかメリットがありません。
さて、5月にふと独身時代最後のハーレーに乗りたいと思い、FLSTC (ソフテイルクラシック) か、FLHR (ロードキング) のどちらかを購入しようと思いました。
目次
スポーツスターの相場一覧はこちらをご覧ください。
2018年~2021年のFLHR、FLSTCの格安価格の過去落札相場はこちら。
ハーレーと似たようなフィーリングであろう国産車を探した調査記録もこちらに記載しました。興味あれば覗いてみてください。
このブログを書く前の私の相場感
車両検討する際、私のハーレーの相場感は、以下の前提条件で成り立っていました。
【把握している過去相場 2019年 6月】
・FXD / FLSTC / FLHR (当時の検討車両)
・FLHRはFLSTCより + 10万円~15万円 (走行距離 / 年式 / カスタム 仕様が同一条件の場合)
・走行距離4万㎞ 以上は50万円~70万円で入手可能である
・2020年10月頃から、中古バイク全体の価格が高騰気味である
(バイクの個人売買シーズン変動は【※春/高値、夏/低値、秋/高値、冬/低値】であり、ハーレーは季節変動の影響が少ない)
※【春・3~6月】【 夏・7月~9月】【 秋・10月~11月】【 冬・12月~2月】あくまで個人の体感です。業者ではないので悪しからず。
上記の物差しで、いざヤフオクで相場情報を収集すると、その価格の高騰ぶりに驚きました。検討要件と実際のデータは以下の通りです。
検討車種要件 (車種はFLHR / FLSTC)
- FLSTC TC88 キャブ or 1994以降 エボ
- FLHR TC88 キャブ
- 純正に近い形状を保っている
- 外装美観はあまり気にせず、あくまで低予算
FLSTC / FLHRのヤフオク落札相場
ここでは数値のみです。下部ではグラフデータで表示します。過去相場はオークファン の プレミアム会員で収集。
FLSTCの相場
走行距離 | 落札価格 | エンジン | 落札日 | 都道府県 |
58,019km | ¥552,000 | TC88 | 2018/8/27 | 岐阜 |
41,330km | ¥500,000 | TC88 | 2019/5/17 | 埼玉 |
17,000km | ¥490,000 | EVO | 2019/8/21 | 兵庫 |
90,300km | ¥550,000 | EVO | 2020/1/29 | 和歌山 |
12,523km | ¥550,000 | EVO | 2020/2/20 | 茨城 |
44,985km | ¥454,000 | TC88 | 2020/6/29 | 埼玉 |
78,100km | ¥520,000 | TC88 | 2020/7/23 | 埼玉 |
45,100km | ¥589,000 | TC88 | 2020/7/23 | 大阪 |
40,000km | ¥782,000 | TC88 | 2020/12/24 | 長野 |
45,100km | ¥669,000 | TC88 | 2020/12/27 | 富山 |
0km | ¥724,000 | TC88 | 2020/12/29 | 兵庫 |
11,962km | ¥700,000 | TC88 | 2021/1/3 | 静岡 |
29,595km | ¥921,000 | TC88 | 2021/1/25 | 茨城 |
36,804km | ¥825,000 | TC88 (FI) | 2021/2/27 | 茨城 |
86,200km | ¥926,000 | TC88 | 2021/3/6 | 埼玉 |
18,362km | ¥752,000 | TC88 (FI) | 2021/3/17 | 滋賀 |
24,682km | ¥800,000 | TC88 | 2021/4/18 | 静岡 |
100,000km | ¥698,000 | TC96(FI) | 2021/6/1 | 神奈川 |
61,139km | ¥940,000 | TC96(FI) | 2021/6/5 | 埼玉 |
114,897km | ¥700,000 | TC88 | 2021/7/4 | 神奈川 |
96,655km | ¥799,000 | TC96(FI) | 2021/7/19 | 八王子 |
11,400km | ¥800,000 | TC88 | 2021/7/25 | 栃木 |
38,700km | ¥885,000 | TC88 | 2021/7/27 | 岐阜 |
78,901km | ¥770,000 | TC88 | 2021/7/30 | 静岡 |
20,220km | ¥875,000 | TC88 | 2021/7/31 | 埼玉 |
29,000km | ¥899,000 | TC88 (FI) | 2021/8/29 | 東京 |
23,273km | ¥903,000 | TC88 | 2021/9/19 | 宮城 |
122,390km | ¥650,000 | TC88 (FI) | 2021/10/11 | 大阪 |
33,233km | ¥650,000 | TC88 | 2021/10/15 | 神奈川 |
21,281km | ¥807,400 | TC88 (FI) | 2021/11/11 | 佐賀 |
52,213km | ¥614,000 | TC88 (FI) | 2021/11/17 | 埼玉 |
FLHRの相場
走行距離 | 落札価格 | エンジン | 落札日 | 都道府県 |
59,124km | ¥503,000 | TC88 | 2018/6/13 | 佐賀 |
17,560km | ¥578,700 | TC88 | 2019/2/10 | 埼玉 |
50,351km | ¥578,700 | TC88 | 2019/2/10 | 埼玉 |
67,834km | ¥550,000 | TC88 | 2019/11/10 | 山口 |
36,435km | ¥581,800 | TC88 | 2019/11/23 | 埼玉 |
46,412km | ¥531,819 | TC88 | 2020/2/22 | 埼玉 |
49,000km | ¥500,000 | TC88 | 2020/5/22 | 愛知 |
50,400km | ¥582,000 | TC88 | 2020/6/21 | 埼玉 |
50,351km | ¥581,800 | TC88 | 2020/6/21 | 埼玉 |
17,680km | ¥628,000 | TC88 | 2020/7/17 | 八王子 |
40,000km | ¥550,000 | TC88 | 2020/11/8 | 山梨 |
53,800km | ¥540,000 | TC88 | 2020/12/20 | 和歌山 |
53,573km | ¥500,000 | TC88 | 2021/1/9 | 埼玉 |
54,048km | ¥706,000 | TC88 | 2021/1/25 | 神奈川 |
35,300km | ¥660,000 | TC88 | 2021/3/2 | 兵庫 |
49,800km | ¥800,000 | TC88 | 2021/5/7 | 愛知 |
38,100km | ¥780,000 | TC88 | 2021/6/13 | 神奈川 |
54,690km | ¥700,000 | TC88 | 2021/6/27 | 茨城 |
15,500km | ¥675,000 | TC88 | 2021/7/24 | 千葉県 |
41,792km | ¥840,000 | TC88 | 2021/8/3 | 埼玉 |
30,250km | ¥810,000 | TC88 | 2021/8/24 | 静岡 |
11,400km | ¥912,111 | TC88 | 2021/10/4 | 滋賀 |
9,890km | ¥763,019 | TC88 | 2021/11/28 | 栃木 |
グラフデータ
データはご覧の通りです。FLHRは安定していましたが、年明けから急に高騰しています。一方FLSTCはじわじわと上がり、同じく今年の初めから急激に高騰しています。
データの取り方があくまで純正形状に近い状態の車両に限定しているので、N数が圧倒的に少ないことと偏りが出るのは当然です。ただし傾向としては十分だと考えます。
中古市場が高騰している原因は何か
調べた感じ、3つの要因が絡まっていると考えます。
関東近郊で価格を釣り上げている業者が2社いる
データを取ると時間がかかるので、これは目検ですがまず間違いありません。試しにヤフオクの検索に以下の条件で試してみてください。関東圏は、出品画像の傾向が類似した業者を多く見かけ、個人出品者が減っています。※883だけは唯一例外
【検索条件】
- ハーレー or 希望車種
- 出品地域 関東圏 or 全国
関東圏は特に2社に絞られます。
手離れの良い高年式車は特に顕著で高額になっています。
言わずもがな、買い占めて価格を釣り上げている業者がいるわけです。これが良い悪いでは無く、彼らの経営戦略なので上手にやっているなと感心しています。1社はこちら。
ここの業者 (以下TIS) ですが、私もお世話になったことがあります。腕の良い業者の割りに車両価格が 販売店の割りには格安 です。また、出品時 良い評価99.2% は良いほうです。
この辺のお話は以下の記事でも公開しているので、ご興味あればご覧ください。
TISさんの在庫は一昨年から常に見てるのですが、ヤフオクの個人売買の相場価格より10万円前後ぐらいの価格で販売しています。しかも納車時にオイル交換一通りをやっていただけます。
もう1社はバ〇ク王です。こちらも、もちろん出品画像の傾向があります。バイ〇王はいたずらに高いです。文字通り現状渡しの割りに、かなり割りに合わない価格で販売しています。まぁ〇イク王に関しては皆さんも分かっている通りそれだけです。
安定して中古車体を供給するために
・たくさん在庫を抱える=管理費と人件費増加=エンドユーザー価格が上がる
これは仕方の無いことなので、あまり悪く言うのは控えようかな。あくまで企業戦略と存続のためですので。
ハーレー・ダビッドソン本社の生産体制が追い付いていない
ソースはパインバレーさん。1次情報では無いですが、それでもハーレーの業界では有名です (神奈川だけなか?) 。要するにメーカーがコロナの影響により、工場を停止させているようです。
https://yokohama-pinevalley.com/next-harley/arc/38081/
https://yokohama-pinevalley.com/next-harley/arc/7765/
1次情報 (全て英語) を入手しました。ミルウォーキーの工場が2020年3月~5月の2か月間、工場を停止していたことが分かりました。
また、2020年9月にはインド工場を閉鎖することを発表しています。
コロナの影響で感染リスクの低いバイクツーリングが注目
コロナが100%関係しているかどうかは断言出来ませんが、以下の企業の決算短信を見ると、どこの企業も昨年対比では売上増です。
直接の売買に直結している企業は結構伸びています。
直接車体売買の企業では無いですが、やはり微増です。グーバイク運営企業については、どちらかというと広告会社になるので、因果関係は何とも言えないところです。
このことから、バイク業界はコロナ特需を迎えていると考えて良いでしょうが、ハーレーに関してはメーカーの生産体制の悪化により新車の供給不足が起こっていると考えられます。
マーケットのイメージを図にするとこんな感じですよね。
本来10万円だったはずの中古マーケットが
車体減少により、その1台がどうしても欲しい人が予算を増やして18万円出してきます。それによって業者間での価格も吊り上げられ、オークション形式にしたとしても、業者よりかは安く欲しいけど今は車種が少ないから予算を上げなきゃ、という形で価格が吊り上がります。
上記のことをまとめて要約すると
- ユーザーは新車が買えないから中古車を購入する
- その結果、中古車市場の需要が過多になる
- 中古車市場から車体が減る
- オークションで競っても欲しい人が予算を上げるため必然的に価格が上がる
という図式が成立するでしょう。これに企業の価格操作もあり、余計に相場が上がってしまうのです。ちなみに1円スタート / 低価格スタートのオークションは、そこまであからさまな高騰化はしていませんでした。ユーザーの考えている相場と企業の戦略的相場には、現状まだ乖離があるようです。まぁこれも時間の問題でしょう。
私の購入検討結論 2021年5月時点
話を壮大にしてしまいましたが、私個人の話に戻りますww まぁ言ってしまえばこの一言です。お金の無い者は今、ハーレーに乗るべきでは無いということです。
逆に、新車供給が追い付いてしまえば、新車が欲しかった人が一気に手放し始めることも考えられます。今は高値のピークかもしれませんが、そういう未来が来れば底値のピークもいずれ来ることは予想出来ます。
そうなる未来があるかはまだ分かりませんが、その時を粛々と待とうと決めることにしました。
また、今ハーレーを手放したい方は、冒頭で申し上げた通りです。業者は個人がハーレーを購入したいと思った時に、今の現状の価格で売れるようにと中長期で価格を上げてきたのでしょう。
つまり、この価格が市場の適正価格として認知されるまでは、個人がむやみやたらに価格を上げても見透かされるでしょう。業者の在庫力と個人の格安力の間を取って、適正な価格で出品するのが賢い売り方ですね。
ハーレーに変わる国産アメリカンについてはこちらに記事にしていますので、興味ある方読んでみてください!