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はじめに:この記事を伝えたい人
旧いバイクであまり人気も無かったモデルを乗っている方、ヤフオクでも部品が入手しづらいことありますね。特にキャブレターは長期間放置により、ボディから内部部品までダメージが深刻になっていることもあり、もうどうにもならないなんて話もあります。
私もそんな経験をした一人でした。。エンジンは全然問題ないのに、キャブレターだけは中古でも手に入らない始末。そこで、今回はそんな状態からでもエンジンを始動させることに成功した、キャブレター載せ替えの話を伝えたいと思います。バイクの事なら何でも出来る!!!そういう方のインスピレーションになれば幸いです。
実際にこれで実働になったバイクがCBX125Fというバイクで、以前動画にもしましたので、ご参考にしてください。
キャブレター載せ替えの原理
キャブレターの基本原理はどんな排気量だろうと、何気筒だろうと同じですよね。排気量に対して必要のガソリンと空気の混合気を送る。キャブ”単体”は専用部品ですが、キャブ”本体”は汎用品です。しかも、車なんかはシングルキャブで4気筒動かしてるわけですから、今回のキャブレタースワップの話はそこの原理を突いています。
手元に腐敗したキャブレターを見た私は、この上の構造をから、キャブレタースワップを考えました。
【1 + 1 + 1 + 1】が 4 なら、【2 + 2】も 4 だよね、と単細胞な考えです。 今回これを実施したバイクはCBX125Fですので、125㏄ 単気筒エンジン、ツインキャブという、スパルタスペックなバイクでした。図で示すと、以下のようにキャブをスワップします。
必須パーツの制作
キャブレター
せっかくキャブレターをスワップするのですから、キャブレター本体は入手性と将来的に手に入りやすい物を選択したいですよね。ってことで、125㏄バイクでキャブ車なら一世を風靡したこちら。
そう、スズキのGN125HやEN125などに採用されたキャブレターです。特にアジア圏を中心にグローバルで売れた車体ですから、10年後とかでも部品供給はあるでしょう。そういう観点は非常に重要です。
例えば、ホンダスーパーカブなんかも、海外OEMサプライヤーが部品を供給していたりします。しかもこれが意外に品質が良かったりすることもありますから、そういう目線でスワップ部品を探しましょう。
インテークマニホールド
これは現物合わせの自作しかありません。私はホームセンターで物色し、手すり用の鉄パイプを溶接して作りました。溶接機は以下のインバーター制御の溶接機を使用しました。以前の安物交流溶接機と比較したら圧倒的にやりやすいです!!!
こういうイメージでキャブとエンジン本体を接続する。
出来上がったのがこちらで、あとは現物に合わせてカットします。
エアクリーナー
エアクリーナーはどっかの適当な車種の物を流用しようと考えていました。実際それのほうが簡単で保守性もあるからです。しかし、あまり予算をかけていなかったので今回は却下しましたが、基本的にスペースさえあればこれはなんでも良いです。
今回はスペースの融通が効くパワーフィルターをチョイスしました。
これはそれぞれ口径の合うものにしましょう。後はインテークとキャブレターを繋ぐには、ゴムホースが必要です。必要に応じて異径タイプの物を使うのもありでしょう。ここは現物合わせで選んでください。
※この2点は現物合わせです。専用リンクは作っていませんので、検索ワードを参考にしてくださいませ。
燃料ポンプ
必要に応じて導入しましょう。下図のように自然落下式でキャブレターにガソリンを供給できる場合は、何も考えず燃料ホースを接続すれば問題ありません。
しかし、これがスペースの関係上や、燃料コックが負圧式などの関係上で、そのまま自然落下式が採用出来ないケースがあります。その場合は燃料ポンプを別途取り付けてあげて、キャブレターに燃料を供給しなくてはなりません。Vツインエンジンや、傾けてスペースを確保したエンジンなど、こういった傾向があります (肌感)。
この時、燃料ポンプを動作させるのはエンジンからの負圧と正圧の脈動です。ピストンが下がった時に負圧、ピストンが上がった時に正圧となります。
大体シリンダーヘッドからブローバイホースが出ているので、そこから分岐させて燃料ポンプに接続します。
この赤丸の部分です。もちろん余計な油分が燃料ポンプにいってしまうので、そこは途中でフィルターをかませます。ブローバイホースにはホームセンターで売っているような、ニップルをねじ込めばOKです。
ブローバイホースと燃料ポンプ。燃料ポンプはこんな感じの物を用意しましょう。排気量に応じた物を調達してください。それ以上だとオーバーフロー、それ以下だとガス欠ですw
燃料ポンプ動作用の脈動の取り出しは、ブローバイホースに穴をあけてニップルを差し込みます。
ただ差し込むだけだとエンジンからの脈動効果はかなり少ないので、ブローバイの戻り側には蓋をします。定期的にブローバイガスを抜く必要がありますので、そこだけメンテナンスの必要があります。
燃料ポンプを後付けする場合は、ここの仕込みは完了です。
アクセルワイヤー
アクセルワイヤーは、基本的に※適合が合えば何でもOKです。
※ワイヤー長、手元のスロットル側に差し込むネジ径とネジピッチ
もしちょうど良い物が合ったにも関わらず、ワイヤーのタイコが合わない場合、そこだけ何とかなります。こういうのを自身の車種に合ったサイズで探してインストールすれば完了です。
(燃料フィルター)
ここは補足です。大体こういう旧車はタンク内部に錆を含めたいろんな異物が混入しているケースがほとんどです。走らせると振動ですぐにキャブレターに流れ込みます。絶対フィルターは付けましょう。私はこれを知らず、1か月で3回もキャブレターを詰まらせたことがありますww
載せ替え実施 実施モデル CBX125F でエンジン始動
ここまで話した内容はCBX125Fで全て実践したことです。序盤でYoutubeのリンクを載せましたが、エンジン始動を含め、ご覧いただければ幸いです。