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前編はこちらから
前編で話した通り、A07はCPUクーラーのファンの音がかなり耳障りです。
今回はそれを改善するための加工と、Ryzen9 3950X を冷やし切れない問題に対処します。
目次
A07ケースの特徴 (前編と同じのため飛ばしてOK)
外観
K39と比較するとお洒落な外観をしています。
しかし通風させるための穴が非常に小さく、窒息しています。
おかげでCPUクーラーの吸気する音がかなり大きく、デスクの上に置くとかなり耳障りでストレスです。
CPUクーラー全面の蓋を開ければ音が1/3程度に抑えられますが、現実的では無いですね。
エアフロー
一定間隔で穴開けがしてありますが、1つ1つの穴が小さく、エアーの吸入効率が激悪です。
自然にエアーを外に出せないため、ケースの上に排気ようのファンを設置しないと熱がケース内に籠ります。
構成
MB:Fatal1ty B450 Gaming-ITX/ac – ASRock
CPU:Ryzen9 3950X
CPUクーラー:Thermalright AXP90-X36 (加工) 【高さ制限 40㎜】
メモリー:DDR4 [8GB] / DDR [16GB] 【24GB】
GPU:GTX1070 AERO ITS 8GB
ストレージ:NVME SSD 1TB
電源:Enhance「FLEX 450」(Noctua NF-A4x20)
A07ケースの加工
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221012_014843-1024x576.jpg)
ちょうどCPUクーラーのファンが来るところを取っ払うため、ケースに四角く穴あけを行います。
これでCPUファンが頑張って少ない穴から吸気する音を1/3ぐらいまで軽減できます。
スクショを取り忘れましたが、これだけでアイドリングの温度は【70℃ → 67℃】まで下がりました。
CPUクーラーの加工の検討
ケースを穴あけして気が付いたのですが、前面パネルまで、あと5㎜ほど余裕がありました。
さらにラッキーなことに、CPUクーラーを止めているネジも5㎜ほどネジが余っていました。
緑がマザーボード、黒がバックプレートです。
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/image-2-1024x524.png)
これで思い付いたのが、以下の設計図でした。
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/image-3-1024x524.png)
CPUクーラーとCPUヒートスプレッダの間に、4㎜厚の銅かアルミ板を挟みこみ、全体の容量UP作戦です。
ファンの厚みや、CPUクーラー換装も検討したのですが、高さ40㎜だとちょうど良くハマるものがありません。
採寸
設計の概要は確定したので、実際にマザーボードと睨めっこで設計を検討します。
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221017_030846-1024x768.jpg)
1辺が80mmの銅板でジャストフィットという感じです。
そして銅板の製品を漁ると100㎜しか無かったため、100㎜でも検討してみますがあちこちに干渉しました。
その結果90㎜×100㎜サイズで、マザーボードを目一杯使うサイズに切り出し、形は確定しました。
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221019_212422-1024x768.jpg)
これで行きますww
加工
100×100 4㎜厚の銅板を入手したので早速加工します。
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221019_212450-1024x768.jpg)
あちこち切り飛ばし、フィン計上を作りだし・・・・・
完成!!!
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221019_234948-1024x768.jpg)
大体こういう感じで搭載できます。
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/image-4-1024x768.png)
実際にマザーボードに組み込んだ状態がこんな感じです。
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221020_004859-1024x768.jpg)
めちゃめちゃカッコいい。
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221020_004854-1024x768.jpg)
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221020_004908-1024x768.jpg)
手前の飛び出てるチップは、取り付け時に飛ばしてしまいました。。。
半田付け技術があるわけではないので、無理やり電線で繋げましたが、特に不具合は無いですw
そして前編と同様に組み込んだ後の全体像がこちら。
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221021_112610-コピー-1024x768.jpg)
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221021_112628-コピー-1024x768.jpg)
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_20221021_112510-1024x768.jpg)
ちょうどギリギリのツラで、元の状態よりめっちゃかっこよき。
上部にファンを置かなければもっとスタイリッシュなのですが、これのあると無しでは3℃~5℃ぐらい温度が変動しますw
次は上部にファンが増設できるようにカスタムしたいですが、今回の加工は一旦ここまでとします。
温度計測 加工前
では実際にcinebench R23を使った温度計測を比較していきます。
条件は以下の通りでした。
計測条件
CPU:Ryzen9 3950X
CPUクーラー:Thermalright AXP90-X36 【加工無】
室温:28℃
計測結果
アイドリング
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/image-5-1024x551.png)
51~54℃で安定しています。
一週目
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/image-6-1024x552.png)
最後のほうで、95℃を迎え、サーマルスロットリングが発生しました。
温度計測 (加工後)
計測条件
CPU:Ryzen9 3950X
CPUクーラー:Thermalright AXP90-X36 【加工有】
室温:27℃
計測結果
アイドリング
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/image-7.png)
44℃~47℃で安定しています。
一週目
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/image-8.png)
83℃で1週を終えました。
10分間ベンチ
![](https://332blog.com/wp-content/uploads/2022/10/image-9-1024x545.png)
最高温度は94℃で固定。3週目に最高温度に到達し、平均は大体93℃前後でした。
これなら大健闘じゃないでしょうか!!!
使用工具
このセットはコストパフォーマンス抜群ですが、精密ドライバーセットはよく分からないメーカーが出たり入ったりするので、とりあえず3,000円以下のモノを購入しておけば間違いないです。
銅を切断するのに使用しました。
リューターもぶっちゃけ何でもいいですが、あまり安物買うと、軸の芯がブレがちな製品があります。
私はこのプロクソンを使っていますが、これじゃなくても良いとは思います。
このタイプの大きいリューターも持っていますが、パワーがある分音が大きいです。
手も痺れるし、回転数落としても速めなので精密加工には不向きです。
銅のフィンを作るのに使いました。マキタや日立やレベルのモノは、DIYには特に必要ありません。安物でも十分使えます。高いものは速度調節機能があります。